嵐山鵜飼
嵐山(大堰川)での鵜飼は、平安時代に清和天皇が宮廷鵜飼をご覧になったことから始まったといわれています。江戸時代には途絶えていましたが、昭和25年岐阜県関市より鵜匠を招き再興されました。現在では夏の風物詩として遊覧船に乗り込んで楽しむことができます。渡月橋を眺めながら鵜飼をご覧になれます。
嵐山鵜飼を行う場所
渡月橋の上流2カ所で鵜飼を行います。
鵜舟の動き
鵜舟は、遊覧船の前を上流と下流で各1回づつ往復します。
鵜飼いでは、鵜舟に「鵜匠」と助手の「中乗り」、舵をとる「とも乗り」の3人が一組となって乗り込みます。この鵜舟は遊覧船の近くを通り、この遊覧船にご乗船いただいて鵜飼を見物できます。
鵜飼
1300年以上も前から行われているといわれる日本の伝統漁法です。飼いならしたウミウを川に放つことで、そのウミウたちに川魚を捕まえさせます。鵜飼では釣り針等を使わないため、魚に傷がつかず、また鵜の食道内で瞬時に魚が気絶することにより、魚の鮮度が保てるのが特徴と言えます。現在、日本では11カ所で鵜飼が行われています。すべて観光業(ショー)として行われています。
かがり火
鵜匠が、かがり火を灯します。かがり火は、松の木を使い松ヤニの油で火を燃やします。その火に驚いた川魚などの動きが活発になり、動いた時にうろこが光ります。それに反応したウミウが川魚を捕まえます。鵜舟の横をたたくのも寝ている川魚を起こす目的です。
ウミウ
嵐山では茨城県日立市十王町伊師(伊師浜海岸)で捕獲された「ウミウ」を24羽飼育しています。ひと夏ばてないように、鵜匠は元気なウミウをセレクトしてその日に登場させます。嵐山には野生の「カワウ」がいますが、日本全国で行われている鵜飼は、すべて「ウミウ」を飼育しています。ただ、宇治川の鵜飼は、平成26年6月29日、日本で初めて人工ふ化した「ウミウ」が誕生しました。このウミウは「ウッティー」と名付けられ、現在までに12羽のウッティーが誕生しています。
ちょうちん
ちょうちんの灯はLEDでともしています。
はんてん
鵜の語源由来
鵜呑み
語源は、以下の通り二説あります。
①鵜飼でも見られる鵜が魚を丸飲みする姿から、食物を噛まずに丸飲みすることを「鵜呑み」と言うようになり、よく理解せずに受け入れることの比喩として用いられるようになったとする説。
②「うんのみ(にする)」という語が変化して「鵜呑み」になったとする説で、「うん」は何でも「うんうん」と肯定して聞いてしまうことが語源と考えられている説。
うがい
鵜が魚を飲み込まず、吐き出す様子に似ていることから、「うがい」という名前が付いたとされます。
「うがい」は、口の中をきれいにするために、水などを口に含んですすいで吐き出すことであり、風邪の予防や新型コロナウイルスにも有効とされています。
「うがい」は漢字では「嗽」と書きます。室町時代の1444年(文安元年)に成立した国語辞典『下学集』(かがくしゅう)には、「鵜飼(うがひ)嗽(くちすすく)也」と記載されていました。
ウナギ
語源は、以下の通り三説あります。
①鵜が飲み込むのになんぎするという説。「うなんぎ」→「むなぎ」→「うなぎ」の変化は考え難です。ただ、落語の一説で、うなぎはその昔「ぬる」と呼ばれていたんだそうです。ぬるぬるしてるからでしょうね。その「ぬる」を「鵜」が食べようとして、ぬるぬるしてなかなか飲み込めなくて、なんぎしたんだそうです。(笑)
②「むなぎ」の語源では、「む=身」+「なぎ=長い」 すなわち身が長いことからつけられたとする説があります。
③「むな=胸」+「ぎ=黄」が語源とする説。ウナギは胸ビレのあたりが黄色いことから、こうした説もあります。
鵜の目鷹の目
うのめたかのめの語源は、熱心に物を探し出そうとする時の鋭い目つきやそのようす。鵜が水の中の魚を探そうとする目つきや、鷹が獲物をとらえようとする時の目つきが、とても鋭く勢いがあるようすから生まれたことわざのようです。特に、他人の欠点や物事の不足や間違いなどを必死に探そうとする時のようすを言う場合が多いようです。
アユの放流
毎年(5月~6月)、大堰川ではアユの稚魚を放流しています。
密漁になるので、解禁になるまでアユを取ってはいけないそうです。
鮎は「年魚(一年で一生を終える)」と言われ、祝い事にはふさわしくない魚と言われることがあります。しかし、「鮎は一年で成長し、成魚となる魚」であることから、祝いには欠かせない魚とする地区があるようです。このように、物事は取り方次第で良くも悪くも取れるので、まずは好みを優先したほうがベストなのでしょう。
鵜飼開き
6月30日が鵜飼開きです。18時~神事が行われました。
2023年度も前年と同様、地元の小学生(嵐山小学校と嵐山東小学校)を招待しました。18時30分~出発です。
今様船
今様とは今日風・現代風の意味です。歴史的には、平安時代中期から鎌倉時代にかけて、宮廷で流行した歌謡のことを意味するようです。毎年、もみじ祭り(11月第2日曜日開催)でお世話になっております。今回は鵜飼開きなので、特別に来ていただきました。
篠笛船
篠笛は、『佐藤和哉氏』にお越しいただきました。さすがに、船の上で音色を聴くと引き締まります。
佐藤和哉氏のホームページ
嵐山鵜飼の船乗り場
開催日時と料金
開催期間
嵐山(大堰川)の鵜飼は7月1日~9月23日の期間中に開催されます。
乗合船
7月1日~8月31日
チケット受付 午後6時00分頃~
運航時間 ①午後7時00分~午後8時00分
②午後8時00分~午後9時00分
各日2回出船
9月1日~9月23日
チケット受付 午後6時00分頃~
運航時間 ①午後6時30分~午後7時30分
②午後7時30分~午後8時30分
各日2回出船
料金
大人(中学生以上) | 小人(4歳~小学生) | 幼児(3歳以下) |
2,300円(税込) | 1,200円(税込) | 0円 |
貸切船
貸切1時間
7月1日~8月31日
運航時間 ①午後7時00分~午後8時00分
②午後8時00分~午後9時00分
各日2回出船
9月1日~9月23日
運航時間 ①午後6時30分~午後7時30分
②午後7時30分~午後8時30分
各日2回出船
料金
10人乗り(小船) | 15人乗り(中船) | 20人乗り(大船) |
20,000円(税込) | 26,000円(税込) | 35,000円(税込) |
※1名より予約可能です。
※ご希望の乗船時間をお伝えください。
※当日でも予約可能です。
貸切2時間
7月1日~8月31日
運航時間 午後7時00分~午後9時00分
9月1日~9月23日
運航時間 午後6時30分~午後8時30分
料金
10人乗り(小船) | 15人乗り(中船) | 20人乗り(大船) |
40,000円(税込) | 52,000円(税込) | 70,000円(税込) |
※飲食用のテーブルをご用意できます。
食事付き鵜飼見物船
4名より予約可能です。
食事付き鵜飼見物船は下記のホームページをご覧ください。
https://arashiyama-yakatabune.com/home/dinner/
ご予約・お問い合わせは:『嵐山通船株式会社 TEL:075-861-0302』